「と、言う事で今からお花見するぞー、おー♪」

 

「待て、お前と俺は敵だろうが」

 

鶴来がノリノリのところ悪いが敵ということは忘れないでほしい

 

「今更・・・」

 

「言うな・・・」

 

今更と言われたら確かに今更だ

 

本気で戦った事なんて今までない

 

「何で花見をするんだっけ?」

 

「おいおい。ナンパだろ?」

 

ああ、そういえばそうだった

 

桜が満開なので花見をするついでにガールハントの事を教えてもらうんだった

 

いや、ナンパのついでに花見かな?

 

「いいか?お前はメガネを外せば女がウヨウヨ寄ってくるだろう」

 

ウヨウヨ・・・・

 

「だが、お前はシリアスモードじゃないと本当にハッチャケてる」

 

「なぁ、俺って本当にシリアスモードとか何とか色々あるわけ?」

 

「ああ、無理に性格を変えてるから真剣になったとき本性が出るんだな」

 

そうか・・・

 

やっぱ昔から俺を知ってる人には気を配らないと・・・

 

「話を続けるが、お前はハッチャケモードだと・・・馬鹿だ」

 

「そんなもんは分かっとる、だって俺は催眠術でそういう風にしてるんだ」

 

軽く催眠術を掛けているから俺は今の俺を保てるんだ

 

催眠術が解けてもそれなりに普通だろうがハッチャケぶりが無い・・・

 

つまり、明るくないだろう

 

明るくない代わりに爆弾などをむやみに仕掛けないだろうがな

 

「だからだ、シリアスモードにもどれ」

 

「催眠を解けと?」

 

「ああ」

 

「断る」

 

催眠になれてきた・・・つまり

 

催眠に掛かってないと何だか壊れそうな気がする

 

催眠に掛かってないといつもシリアスモードになるだろう

 

昔のように無関心の生きてるかすら分からない機械のような奴には

 

それなりに自分で制御できるのでならないだろうが

 

やはり不安だ

 

「なんでだよ、女の子を頂くチャンスだぜ?」

 

「うっるせーー!!」

 

どこからかマシンガンの取り出す

 

「まてーぃ!!それは反則――――――――」

 

『ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ』

 

「ウワワワワワワワワアワアワワワワ!!」

 

『ガガガガガガガガガガッガガガガガガガガガゥン・・・』

 

煙が黙々と上がっている

 

だんだん霧が晴れてきて目に映ったのは・・・・・

 

「蜂の巣状態の鶴来だった」

 

「奇跡的に一発も当たってない!!」

 

残念、かすり傷も無しの鶴来

 

あの状態で助かったコイツを見習う

 

今度はショットガンを構える

 

「待て!わかった!催眠は解かない事にする!だから撃たないでくれぃ!!」

 

ショットガンを収める

 

「ふぅ、んじゃあ仕方ない、普通に行くか」

 

「普通?」

 

「ああ、今から即行で突っ走って席とって女の子を頂く!!」

 

 

 

 

 

 

 

「満員だな」

 

ここは神社、いつもの神社、明里が居る神社

 

こーゆー時だけは人が集まるんだな・・・

 

「どうするよ?」

 

「うむ、可愛い子は居るんだがなぁ」

 

残念そうにしている鶴来

 

「人を減らせば良いんだな?」

 

俺だってたまにはやるぜぃ

 

「ん?ああ、でもどうやって―――――――――――」

 

『バン!』

 

上に向けて銃を撃つ

 

「此処から出て行け!!五つ数える間に出て行かなければ射殺する!!」

 

目をつぶって大きな声で五つ数える

 

1・・・・・・・2・・・・・・・3・・・・・・・4・・・・・・5

 

目を開けるとさっきまで満員だった神社がいつも通りのガラーン状態だ

 

「どうだ?誰も居なくな―――――――――――――――」

 

「ドァホ!!何考えてんだ!!やるなら男どもだけ出て行けって言うんだよ!!」

 

「そ、そうだったのか!?」

 

明らかに残念そうにしている鶴来

 

まずい事をしたな・・・

 

「あら?いらっしゃいませ」

 

声のした方を見ると巫女服の明里

 

予想通り目がハートの鶴来

 

何か悪戯しないように、あの大きいイチョウの木に犬のように縄で首を縛っておく

 

「なんでだ!?もっと近くで見せてくれよ!!」

 

「俺の犬が何か吠えているが気にしないでくれ」

 

「はい」

 

笑顔で返事をするこの人がすごい・・・・・

 

まぁいいか、

 

「なぁ、お花見しよう」

 

明りに告げてみる

 

「え?あ、はい、何か食べる物お持ちしますね」

 

笑顔で神社の中に入っていく

 

ガールハントはこんなもんでいいのかな?

 

「おい!俺も仲間に入れてくれよ!」

 

「馬鹿を言うな、これからが楽しいとこだっていっつもお前が言ってたんだろ」

 

「犬でいい!むしろ犬がいい!だから仲間に入れてくれぃ!」

 

「黙れ変態。その発言はマジでやばいから出て行け」

 

『ガシャ』

 

ロケットランチャーを構える

 

「待て!ロケランは無いだろうが!せめてマシンガ―――――――――」

 

『ドン! ヒュ〜〜〜 ドカ〜ン♪』

 

肉眼では見事に腹にヒットしたように見えた

 

煙が晴れてきて・・・・

 

「流石はイチョウの木、無傷だ」

 

「俺は死亡寸前だがな・・・」

 

無傷のイチョウの木に対し、ボロボロの鶴来

 

よく生きてたな・・・

 

「よかったな・・・・、生きていて・・・・」

 

「何だか残念そうなのだが?」

 

「目の錯覚だ、その目を催涙弾で治して――――――――――」

 

「いや、目の錯覚だった、理解できたから催涙ガスは受けたくない」

 

催涙ガスか・・・

 

目の痛み、頭痛、腹痛、下痢、皮膚炎、呼吸困難などなどの症状を引き起こす事がある

 

催涙ガス、恐ろしな

 

いや、まずロケットランチャーを腹部にくらって何で生きてるかだ

 

「何で生きてるんだ?」

 

聞きたいな、普通なら即死だ

 

「いや、そんな風に死ぬキャラではないのでは?」

 

「そうか、本編ならまだしも番外で死んだら困るよな」

 

番外で星になったけどな

 

「それより桜が綺麗だな、」

 

今の季節はイチョウより桜だよな

 

イチョウは秋だな、秋か?いや・・・・、まぁいい

 

「よし、桜の木に紐を繋ぐか」

 

「ぜんぜん解決になってないんだが?」

 

「気にすんな、帰る時には縄を外してやるよ」

 

近づこうとすると即座に逃げる鶴来

 

縄で繋いであるはずなのに・・・・・・

 

「何で縄がほどけてんだ?」

 

「あの爆発で燃えたに決まってんだろうが!」

 

確かにだ、燃えるだろうな

 

あえてその辺は突っ込まれたくない

 

特になぜ生きてるかとか服が燃えてないのかとか突っ込むな

 

「お待たせいたしました」

 

笑顔で五段弁当を持ってきた明里

 

「はぁ。何もしないんだったら一緒にいても良いぞ」

 

鶴来に向けて言う

 

鶴来は瞬時に俺の手を取り

 

「アイアイサー。何もしなーい!」

 

と言う

 

信用できないな

 

 

 

 

中編に続く