〜水野 カイト〜

 

ここはどこだ?

 

クライクライクライクライクライクライ暗い

 

真っ暗だ

 

何もない、ただの黒

 

白がなければ黄色もない

 

赤もないし青もない、太陽の光さえない

 

だが、ここに居心地の良さを感じる

 

やはり、みんなへの振る舞いを変えたところで心の中までは変わらないのだろうか?

 

やはり、無理は良くないのだろうか?

 

やはり、オレの心はまだ暗いのだろうか?

 

何をしても無駄?

 

そうなのかもしれない

 

無駄なんだな・・・・・・・・・

 

だが、オレはオレを偽り続けるしかないのだ

 

今のオレを保つのには・・・・・・・・・・・・・

 

全てを偽るしかないのだ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

○           ×              □

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・い・・・・だ・・・・・・じょ・・・・・・お・・・」

 

体が揺れる・・・・・・・・・・・酔う・・・・・・・・

 

耳元で叫ぶな・・・・・・煩い・・・・・

 

「ねー、大丈夫?」

 

はっきり声が聞こえた

 

大丈夫か?なんでだ?

 

目を開けからだを起こす

 

校長先生が今にも泣きそうな顔でこっちを見ている

 

「あ、よかった。汗びっしょりだし、うなされてたよ」

 

うなされる?

 

オレはそんな夢を見ていたのか?

 

かなり居心地のイイ夢だったが?

 

だが、確かに汗はかいている

 

「あぁ、悪い、風呂有るか?」

 

よし!!『いつも』のオレに戻ろう

 

「うん、このロボットに案内してもらって」

 

校長の手にあるのは、手の平サイズのロボットだった

 

「りす?」

 

「モモンガ」

 

モモンガか、変なもん作るな

 

「最先端の技術で本物そっくりにしてあるよ、それと、よくかみつくから注意して」

 

こんなもんに最先端技術使うなよ・・・・

 

フクロウモモンガだな・・・・・たぶん・・・・

 

「なぁ、コイツもらってイイか?」

 

「へ?こんなの欲しいの?」

 

「ああ」

 

なんでだろう

 

なぜか、こんなものが欲しくなった

 

心の奥底は何を欲しているのだろう?

 

友達?家族?恋人?それとも・・・・・・・・・

 

って、何考えてんだよオレ!!!!『いつもどうり』になれよ!!!!

 

『バシ!!』

 

「へ!?な、何で自分たたくの!?」

 

「へ?あ、悪い悪い、かゆかったから」

 

無意識に自分をたたいていたらしい

 

「そ、そう・・・・・痛!またかんだ・・・・あ、ソレあげる

何か食べさせたらソレの成分を分解して、電池にするから」

 

オレにモモンガを投げる

 

モモンガが頭に張りついてくる

 

「いいのか?」

 

「うん!そのかわり、お風呂からあがったらゲームしようね?」

 

「ああ! んじゃ行って来る」

 

 

 

 

 

 

 

○            ×          □ 

 

 

 

 

 

 

 

「デケ〜〜〜〜〜」

 

校長室(?)から、歩いて25分くらいの所に風呂があった

 

ココは銭湯か?

 

イヤ銭湯よりすごい

 

風呂の中に木があるし、鳥の鳴き声まで聞こえる

 

ま、オレの実家の風呂の方がすごいけどな・・・・・・

 

まず、体を洗う

 

「フッフフッフフ〜ン♪」

 

鼻歌まで歌ってしまう

 

ザザァーーーー

 

よし、入るか・・・・・・・・・・そうだ!!!

 

後ろに3歩下がって・・・・一気に走る!!

 

ダダダダダダダダダダダダダドン・・・・・・・ジャッボーン

 

いや、今のわかった?

 

説明説明、簡単に言うと『飛びこんだ』

 

「ふ〜、気持ちい〜」

 

あ〜、極楽極楽

 

モモンガが頭の上に乗ってきた

 

「うら!泳いで見ろモモンガ!!」

 

モモンガを泳がせる

 

案外泳げるみたいだが、嫌がってるので頭に乗せる

 

あぁ、今ごろみんなはメンドイ授業を受けてるんだろうな

 

オレって恵まれ・・・・・・・・・てはないか・・・・・・

 

だーーーーーーーーーもう!!!!

 

「うっしゃ!!モモンガ!!!上がるぞ!!!」

 

モモンガは、頭から離れないのであった