風呂から上がって、校長の部屋に移動中

 

この廊下、悪趣味に暗い、

 

明かりがロウソクだけなのだ

 

そう言えばモモンガの名前どうしよう

 

「おまえの名前何にする?」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ま、答えてくれるわけないか

 

ついでにモモンガは今、肩の上にいる

 

カツン、カツン

 

何かがこちらに近寄ってくる

 

侵入者というヤツか?

 

一様、『ガバメント(ハンドガン)』は、構えておく

 

え?どこで手に入れたかって?もちろん外国

 

隠れる

 

カツン、カツン、カツン

 

どんどん近寄ってくる

 

カツン、カツン、・・・・・・・・・カツン!!

 

「うごくな・・・・・」

 

いつもより断然低い声で、

 

頭に『ガバメント(ハンドガン)』を押しつけて言う

 

「―――――――――――」

 

声にならない悲鳴を上げ

 

その場から動かなくなる

 

よく見ると、だれかに似ているような気がする

 

後ろからだから、だれだか解らないが・・・・・・・・・

 

顔をのぞいて見ると・・・・鈴だった・・・・・しかも泣いてる?

 

まぁいい、なんだか日ごろの恨みを晴らしたくなった

 

頭に『ガバメント(ハンドガン)』を、押しつけたまま

 

「何のようだ・・・・・」

 

と、低い声で言う

 

すると、泣きながら

 

「ご、ごめんなさい!!

な、何でもするから殺さないでください・・・・・・・・・・」

 

命ごい?

 

・・・・・・・っぷ、くくくくくくく、

 

いつものコイツからは、考えられないセリフだ

 

思わずふき出しそうになった

 

面白すぎる、マジ死にそう・・・・・クク

 

左うでを、鈴の首を軽くしめるような形にする

 

鈴に触れたとき鈴がビクンとふるえ上がった

 

「なんでもだな?」

 

と、低い声で耳元で再確認

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

あれ?返事無し?

 

つまんね〜の、もういいや

 

右うでも、同じような形にする

 

まぁ『後ろから抱きしめる』っていうのか?

 

よくわからん・・・・・

 

その体勢で、

 

「ストーカー行為やその他諸々のオレに対する犯罪をヤメテください」

 

と、自声で言う

 

「へ?ま、まさか・・・・・・か、カイっち・・・・?」

 

「ピーンポーン」

 

手を放し、こちらに顔を向ける

 

涙で顔がグシャグシャだ

 

「か、カイっち〜〜〜〜」

 

「ぐわ!?」

 

イキナリ押し倒された

 

なんだ?仕返しか?

 

だがマジに泣いている

 

モモンガ無事か?

 

「カイっち〜〜、恐かったよ〜〜」

 

「わかったから泣くな(せっかく風呂入ったのに)」

 

ん?

 

恐かったってオレじゃないのか?

 

じゃぁなにが恐いんだ?

 

まぁ、とにかく抱きしめる

 

オレって結構抱きしめ上手?

 

真奈ちゃんの時は余裕無かったからわかんなかったけど

 

鈴の体って細くてやわらかくてイイにおい・・・・・・・・・じゃなくて!!!!

 

「んで?なにがあった」

 

「・・・グス・・・・ゾンビがいた・・・」

 

ああなんだ。ゾンビか

 

オレはもうゾンビと友達だぞ?

 

オレ以外に間違えるやついるんだな

 

「あのな、アレはゾンビじゃなくてコウチョ・・・・・・」

 

『ゥァアアアア・・・・』

 

後ろからの不気味な声

 

振り向きジッとそのやみを見つめる

 

・・・・・・すると、やみの中から何とも異様な人型のものがでてきた

 

「な、な、な、な、な、」

 

混乱

 

コレしかできない

 

手をこちらにのばしおそってくる

 

「うわぁ!走れ鈴!!!」

 

走って逃げる

 

が、鈴がついてこない

 

「バカ!!早く来い!!」

 

「う、動けない・・・・・」

 

恐怖で硬直状態なのだろう

 

仕方がないので『ガバメント(ハンドガン)』

 

を、ゾンビの頭に向けて撃つ

 

バン!・・・・・・ガン!!!

 

ガン?頭に命中したはずだ

 

ならば、もう一度・・・

 

バン!!バン!!バン!!・・・・・キン!!コン!!カン!!

 

今のなんだ!?キンコンカン?

 

何て効果音だよ・・・

 

とにかく動きが止まった

 

走って鈴の所に行き、鈴をかかえて走る

 

『お姫様抱っこ』と、言うヤツだ

 

「うわ、軽!!」

 

「重いわけないよ!それに今の何!?本物!?何でもってんの!?」

 

「知るか、親父に言え!」

 

「カイっちのお父様紹介してくれるの?」

 

「するか!しゃべると舌かむぞ?」

 

「心配してくれるんだ・・・・優しいね」

 

「・・・・・落とすぞ?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

無言で強く抱きついてきた