「激を作戦に参加させることだ」

 

「なんで!?」

 

銃を投げ捨て俺の首元につかみかかってくる激

 

すばやい動きだ、見抜けなかった

 

「何で俺まで行かなきゃならないんだ!!」

 

首をガクガクと揺らされる

 

「当たり前だ、今俺が信用できるやつがお前しかいない」

 

「だからどーしたぁ!!大体俺はお前と敵なんだよぉ!!!」

 

思いっきり前に吹っ飛ばされる

 

『ゴン』っと後ろの壁にぶつかる、結構痛い

 

「それがどうした?プライベートでは友達だろう?」

 

後頭部をさすりながら言う

 

するとどこからか銃二丁を取り出し俺に向ける

 

「ちょっとまったーーーーーー!!!」

 

「お前と俺はライバルなんだーーーーーーー!!!!!!!!」

 

『ドンバンバンドンドドバン』2丁の銃から弾が俺をめがけて飛び出す

 

そのときコールドの連中が助けてくれなかったのは、俺をためたしているんだろうか?

 

期待にこたえてやるか・・・・・・

 

スッっと右に転がってよける、だが目にも止まらぬスピードでSAA・・・・

 

リボルバー形の銃の弾を詰め、また撃ってくる

 

SAAは弾が6つしか入らないので、2丁あわせて12発だ

 

でも弾き返ってくる可能性が高い銃でもある

 

鉄などに当てて、弾いて敵に当てることも出来ると言う激の得意分野だ

 

案の定、いくら高速スピードのリロードでも俺が手出しできなかったのは

 

弾き返って来た弾をかわしていたからだ

 

「いいかげんやめ―――――」

 

「うっさい!!」

 

どこから弾を出しているのか、全く切れる気配が無い

 

こいつの顔からすると楽しんでいる

 

怖!!きっと日ごろのストレスを発散しているんだな

 

「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」

 

・・・・・・・・怖!!

 

兎に角。ストレス発散のためになんで俺がうたれにゃあかんのじゃ

 

ふざけんな、こっちだってなぁバイトは暇だし

 

学校の授業なんて低レベルだし、鈴はうっとおしいし

 

翼は危なっかしいし、虎牙はどことなく鈴の影響受け始めてるし

 

誠は勉強勉強うるさいし、明里は相変わらずキャベツを選ぶのに1時間かかるし

 

亜門は犯罪者だし、真奈ちゃんはだんまりだし、マスターは寝てるし

 

激に命狙われるし忙しいんだよ!

 

こっちが怒りたい・・・・・・・、怒りたい・・・・・・・、

 

・・・・・・・・・・・怒りますよ?

 

「っざけんじゃねーーーーーー!!!!!!!!」

 

「ゎあ!?」

 

今まで溜め込んでいたものが爆発した

 

もう何がなんだか分からないが、意識と理性は働いている

 

「ちょ・・・!!やめい!!」

 

激の声も虚しく銃を連発

 

残念なことに今の手持ちは単発拳銃だけだ

 

懐の2丁の銃で激を連射、激は壁の向こうに隠れる

 

その銃を捨てて、首元からマグナムを取り出して撃つ

 

軽々と壁を貫通、弾が無くなり両手を前に伸ばすと袖からまた銃が出てくる

 

その銃で開いた穴を広げながら激を探す

 

「わぁぁぁ〜〜〜〜!!!俺が悪かったからヤメローーーーーーー!!」

 

もうちょっとイジメてやりたかったが激の服が見えてきたのでやめる

 

「どうだ?反省したか?」

 

「反省も何も・・・・・、ホンキデコロスキデスカ?」

 

俺が投げ捨てた銃を元の位置に弾を込めて戻しながら聞くと

 

激が地獄を見たかのような目に光が無い顔で出てきた

 

「ハッハッハ、当たんないって」

 

「そーゆー問題じゃない!!」

 

じゃあどーゆー問題だよ

 

命があるんだ、喜べよ

 

「ま、とにかく、激の参加は決定事項だぞ」

 

「まぁ、こうなってしまったら仕方ないか・・・、

 

それに日本が絡んでるんならなおさらだな」

 

そんなにすんなり納得するのかよ

 

じゃあ今の抵抗の意味は何だ?何のための抵抗だ?・・・・・・ダメだ

 

俺はどうしても頭の中で余計なことを考えてしまう

 

如何にかしなきゃな・・・・・

 

そんなことを考えながら少女のもとへ向かう